リトル『I SING, I SAY』(ソロMS/宣伝原稿より)

photo キック・ザ・カン・クルーは3匹の子豚なのか? それとも毛利3兄弟なのか? を決める闘いと巷ではもっぱらの噂の各々ソロ活動だが、クレバに続く第2弾がリトルから放たれた。メイン・ソングライターの次は、リーダー発奮というわけか。ちなみに第3の男=MCUも既にソロを完成させていて、これがまたこの夏の定番メニュー完成というダイナマイト・ナンバーなのだが、それはまたその時にでも―――。

 リトルのソロは素晴らしくハッタリの利いた「愛の韻ふみブレイク」となった。世界で一番人を変えてしまう狂気―――それは間違いなくラヴだ。リトルはここでその狂おしいほどのラヴと向かい合いながら、ナイアガラ仕立てのラヴ・シャワーを浴びせ掛けてくれる。つまり、ヒップホップ的な野心と攻撃心を以って、本当の愛を狩ろうと唄うのだ。

 しかもだ、彼はここでやってはいけないことをやってしまった。球団合併などまだまだ可愛いほどの、禁断のコラボレートだ。………リップ・スライムとキックのスーパー・コラボレートって、それ、ヤバくなくなくない!? 絶対やって欲しかったコラボレート、でも今までヤケになってこだわり続けた「うち、リップが好きやねん」「なんやそれ、キック差し置いてないやろそれ」というキッズの顔、顔、顔。奴らを前に、涼しい顔してリトルは「リップ・スライムにおけるクレバ」、いやいやトラック担当のFUMIYAと鉄壁コンビを組んだ。そりゃ欲しかったよ、この景色、この音、この組み合わせ。でもリトルさん、自分はここまで飄々とヤラれちまうと、正直照れちゃうっす! 名曲って、こういうのを言うんすか? 嬉しいっす!!!

 関係各所では「実はリトルのラップって、エミネムと似てねえ?」と囁かれているリトル。ちょっと待て、ラップ以上にバイオレントでセンチメンタルな任侠人生がウリふたつなリトルとエミネム。つまりハッタリ人生日本代表のリトル。だからこそ人を喰ったような知性と狂気を孕んだリトルのラップは、これまたどこまでとぼけてるのか全く想像がつかん人喰いDJのFUMIYAの乾いた笑いのようなトラックとウマが合う。この、何処か余裕があるフリして拳の中は握った力でいつも血まみれなリトルが、盟友FUMIYAと涼しいフリしてラヴを鳴らす、それが「東京リゾート=“I SING, I SAY”」。とても東京的な、野蛮さとリゾートの同居が響いて来る。最高だ。これがあれば、夏の太陽は僕らの敵ではなくなる。………………………気がする。

Last Update : 2004年07月07日 (水) 19:58


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