3連休はずっと仕事だったが、同時に刺激に満ちた日々でもあった。僕はここ何年間か、本当に仕事しかしていないが、その中で見事に遊びきっているし、シビレまくっていると改めて感じる日々だった。
まずは土曜は上智大学の学祭のバンドコンテストのゲスト審査委員を務めた。カトリックの学校って、無骨な明治大学出身の僕にとっては、匂いが違うというか、もうほんといい匂いの学校で、逆説的にマイクを持つと下ネタ連発。自分のS心が久しぶりに放射された。が、いいバンドを1つ見つけた。ちょっとしたら、紹介します。
日曜は夜に歌舞伎町で菊地成孔の取材。12,3年前に会食をした以来の取材だった。以前の会食でも僕はひたすら食べ、菊地さんがひたすらポップ論を語るものだったが、今回も同じ。僕はひたすら空気を喰いまくり、菊地さんは語りまくる。1つ違ったのは、ポップ論がフロイド論に変わったことだけ。しかし見事に面白かった。この人と話していると、ラジオの生放送で討論会をしている気分になる。つまり反射神経が尋常ではないレベルまで高められた人との攻防みたいな感触。てっぺんを越す時間まで、一秒と間を置かない会話を繰り返した。次号のMUSICAを楽しみにしてください。
そして今日はスペイン坂スタジオで15時から3時間生放送。「FM FESTIVAL RADIO AWARD IN JAPAN」のパーソナリティを務めてきた。去年と同じくSCHOOL OF LOCKの校長&教頭と共に、今年はそこにトムセン陽子さんとchigusaを交えての5人編成。ゲストは栗山千明さん。おっとこりゃタランティー之やね、っていつの時代の話だこりゃ、とアガりましたよ、俺は。ラルク好きだっていうし。
数々の今年を彩った楽曲と共に過ごしていたら、すっかり気分は大晦日みたいになってしまい、どうにもセンチメンタルな尾ヒレに火がつきました。あれ聴いてたら、俺だったら部屋の掃除とか始めちゃうな。
終了後、一人でパルコのエスカレーターに乗って上がっていたら、後ろから声をかけてくれる人がいた。その彼は目が見えない人で、付き添いの人と一緒に僕を追ってくれたのだった。彼は一生懸命、いろいろ話してくれた。僕はこの時以上に、ラジオで話すことに意義を感じたことはなかった。彼は目が見えないから、耳で相手するラジオがとても貴重なメディアなんだと思う。僕は人間の五感に対する容量は決まっていて、目が見えなければ鼻や耳や、いろいろな感性が増すのだと今も確信している。そんな、目が見えないからこそ耳が冴えている人が自分のラジオでの話に真摯に耳を傾けてくれて、そして何らかの糧にしてくれている。
自分は本当にこの職をいただいて良かったと思った。そして、その意義の深さに身が震える思いがした。目が見えない人に対しての失礼な話だったら申し訳ないが、こういう人達と自分がシンクロしていけるのは、僕がメディアに携わっているからで、そのこと自体に喜びを感じるし、一言たりとも惰性なんかで言葉を発するものかと自分に言い聞かせることができる。本当にdiscordという番組を続けさせてもらっていることに感謝したい。
実は自分も今、極度の遠視ゆえに視力の劣化に悩まされていて、そのこと自体に不安を強く感じる日々をおくっている。しかし、彼は日々ラジオを聴き、そのラジオの公開番組に参加するべく自分のテリトリーから飛び出し、番組に視聴者として参加し、それが終えた後でパーソナリティに声をかけるべく、街を走る。あなたがいてくれてありがとうと、僕は心の底から言いたい。ありがとう。
別れた後、しばしトイレで一人で座り込み(何するわけもなくね)、その感慨の中でいろいろ噛み締めさせてもらった。
アジカンが11月9日(日)に一夜限りの鎌倉でのライヴを敢行する。幸福なことに、そのメモリアルライヴにMUSICA読者を10組20名、招待させてもらう機会に恵まれた。僕は思春期を鎌倉で過ごしたものでアジカンの『サーフ ブンガク カマクラ』というアルバムにも特別なホーム感を勝手に抱いているが、このライヴにもさらに特別な興奮を覚えている。MUSICAのホームページで募集しているので、今すぐ飛んで応募してください。開催日が迫っているので、締め切りも近いです。今すぐ、応募を。そして「某会場」で共に盛り上がろうぜ。
そうそう、鎌倉ライヴ前日の8日24時のdiscordのゲストもアジカンのゴッチだった。これはこれで非常にレアなインタヴューになってます。是非、チェックを!