2008/02/27 (水)

スカパラ10人と「超える」


 インタヴューというのは、読者や視聴者であるみんなが「望んでいる」ものだけを伝えるために行うわけじゃない。少なくとも僕はそれだけを狙ってやっていない。もっと「驚かせたいなあ」という気持ちを強く抱えながらやっているつもりで。要するに、想像したものとは違う、それ以上かそれ以下は置いといて、別の感動や快楽やショックを感じて欲しくてやっているつもりだ。
 25日にはエレファントカシマシの宮本さんに、今までの全部のアルバムを語り尽してもらうというインタヴューを行った。ミニアルバムと、最新シングル“桜の花、舞い上がる道を”(すげえ名曲だよね、この「桜ソング」は)を合わせて19枚分のインタヴュー。途中で2回トイレを挟んだ以外は、目を剥き合って3時間以上、最高に楽しいインタヴューとなった。エレカシデビュー20周年記念としてMUSICAで企画したインタヴューだったが、やっている途中で「ありゃー。これは1号でまとまんないわー。2号連続掲載だなあ」と思い、終わった直後に台割を組み直し。というわけで、3月売りと4月売りの2号連続でエレカシの秘蔵ネタ満載のバンドクロニクルがわかる全アルバム・インタヴューを掲載します。日本のロックの最高に純粋でおかしくてカッコいい歴史が、ここにあります。

 で、今日は東京スカパラダイスオーケストラのアルバム取材をしました。
 何しろ何しろカッコいいアルバムで。ハードボイルドでチャイルディッシュで、ハイテンションだけど青く醒めている感じで。とんでもなく音楽的な傑作アルバムです。
 僕はここ何年かずっとスカパラとやりたかったインタヴューがあって、それが「10人全員まとめてかかってらっしゃい!インタヴュー」!!!
 これ、人によっては「普通じゃん、10人メンバーいるんだから」と思うのかなあ。いやね、とてつもなく難しいんですよ。だから、彼らもやらないんですよ、そんな馬鹿げたインタヴューは。彼らはキャラもバラバラで、整理されないところがスカパラのいいところだったりして、だから10人でインタヴューなんて有り得ない、とプロモーションもみんなバラバラにいろいろなメディアに対応する形をとっているんです。しかも10人一緒なんてテープ起こしやるのだって誰が話しているのかもわかり辛いし、ひとりで10人と向き合うなんて聖徳太子じゃないんだから、みたいな感じなんよ。
 だからこそ、そして、10人全員を僕は本当に大好きでリスペクトしているので、敢えて「10人全員一気にインタヴューしてみたい」と目を輝かせてオファーしたところ、メンバー全員大ウケで大オッケー。「あいつ面白いし、相変わらず馬鹿だよなあ。馬鹿に付き合うのって楽しいし、もしかしたらあの馬鹿だったらやっちまうかもしれないから、行ってみっか、全員で」ということで実現しました。
 そのインタヴュー写真がこれ。



 キターーーーーーーーーーーーーーーーーー!!! どーん!!!と…………って感じじゃないのが、逆にリアルだと思わない?
 なんか大の大人が背中を丸め合って、ひとつのことを考え合い、話し合っている姿の「必死なんだけど、その必死さの中にも余裕が入り混じってしまう大人感」みたいな感じ。「どれだけこうやって自然と生きているだけで、大人の子供でい続けることができるんだろうなあ」って、谷中とはよく話すんだけど、その一環としての10対1インタヴュー。これまた3月15日発売のMUSICAをお楽しみに。
 来月号、俺、たくさん面白い取材を敢行しました。ラルク アン シエル久々の4人対談インタヴュー、バンプのふたつのツアーにまたがる密着。MUSICAには初登場のマキシマム ザ ホルモンと10-FEET。久々のキレてるアルバムを発表する電気グルーヴ。で、このエレカシとスカパラ。「太陽の子供」と称して愛し続けているアンチェイン、………まだまだあるけど、何しろ楽しかったです。そんなロックの記録を、是非手にとってください!!